(from 藤原編集室〉
☆マーガレット・ミラー『雪の墓標』論創社
スティーヴ・エリクソン『きみを夢見て』ちくま文庫
ミシェル・ウエルベック『プラットフォーム』河出文庫(文庫落ち)
ミシェル・ウエルベック『地図と領土』河出文庫(文庫落ち)
レアード・ハント『優しい鬼』朝日新聞出版
阿部公彦 『幼さという戦略 「かわいい」 と成熟の物語作法』朝日選書
☆ジェフリー・ディーヴァー 『スキン・コレクター』文藝春秋
ジョン・ヴァーリイ 『汝、コンピューターの夢 〈八世界〉 全短編1』創元SF文庫
権田萬治 『謎と恐怖の楽園で ミステリー批評55年』光文社
◎デイヴィッド・ミッチェル 『出島の千の秋 上・下』河出書房新社
パオロ・パチガルビ 『神の水』ハヤカワ銀背
アンドレ・バザン 『オーソン・ウェルズ』コンスクリプト
◎門井慶喜 『マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代』幻戯書房
レオ・ペルッツ 『聖ペテロの雪』国書刊行会
ジーン・ウルフ 『ナイト Ⅰ・Ⅱ』国書刊行会
☆岸本佐知子編 『コドモノセカイ』河出書房新社
セサル・アイラ 『文学会議』新潮クレスト
◎ウンベルト・エーコ編著 『異世界の書 幻想領国地誌集成』東洋書林
(from 近刊検索β)
(小説)
ロバーツチャールズ・G・D『レッド・フォックス カナダの森のキツネ物語』福音館書店
ベルナルド・クシンスキー『K 消えた娘を追って』花伝社
『筒井康隆コレクション III』出版芸術社
シャーリー・ジャクスン『なんでもない一日 シャーリイ・ジャクスン短編集』創元推理文庫
(歴史・文化史)
玉木俊明『ヨーロッパ覇権史』ちくま新書
佐藤健太郎『世界史を変えた薬』講談社現代新書
高階秀爾『ルネッサンス夜話 近代の黎明に生きた人びと』*1平凡社ライブラリー
◎ティモシー・スナイダー『ブラッドランド ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実 上下』*2ちくま書房
◎ジョナサン・スターン『聞こえくる過去 音響再生産の文化的起源』*3インスクリプト
山田登世子『「フランスかぶれ」の誕生 「明星」の時代 1900-1927』藤原書店
キャシー・ロス他『ロンドン歴史図鑑』*4原書房
エリカ・ジャニク『リンゴの歴史』原書房
ヘザー・デランシー・ハンウィック『ドーナツの歴史物語』原書房
(動物)
片野ゆか『動物翻訳家 心の声をキャッチする、飼育員のリアルストーリー』集英社
スティーブン・L・R・クラーク『ポリス的動物 生物学・倫理・政治』*5春秋社
藤原晴彦『だましのテクニックの進化 昆虫の擬態の不思議』オーム社
高須賀圭三『クモを利用する策士、クモヒメバチ 身近で起こる本当のエイリアンとプレデターの闘い』東海大学出版部
『動物と戦争 真の非暴力へ、《軍事―動物産業》複合体に立ち向かう』新評論
(評論・批評)
中本千晶『宝塚歌劇は「愛」をどう描いてきたか』東京堂出版
アレックス・ロス『これを聴け』*6みすず書房
『人文系のためのクリティカル・リーディング入門(仮)』*7慶応大学出版会
亀井 秀雄(監)、 蓼沼 正美(著)『超入門!現代文学理論講座』ちくまプリマー新書
『国境を超える現代ヨーロッパ映画250 移民・辺境・マイノリティ』河出書房新社
(事典・マニュアル)
浅井建爾『日本の道路がわかる事典』*8日本実業出版社
トレヴァー・ヨーク『図説イングランドのお屋敷 〜カントリー・ハウス〜』マール社
『難読/誤読 島嶼名漢字よみかた辞典』日外アソシエーツ
磯部達雄他『生徒指導・進路指導の方法と実際』成文堂
高久史麿『臨床検査データブック [コンパクト版] 第8版』医学書院
ペトロス・ルヴォーニス他『アディクション・ケースブック ‐「物質関連障害および嗜癖性障害群」症例集‐』星和書店
Robert Ladouceur他『ギャンブル障害の治療:治療者向けガイド −認知行動療法によるアプローチ−』星和書店
(その他)
イヴァン・イリイチ『コンヴェヴァリティのための道具』ちくま学芸文庫
宮粼駿『風立ちぬ』大日本絵画
ピーター=ポール・フェルベーク『技術の道徳化 事物の道徳性を理解し設計する』*9法政大学出版局
森達也『人間臨終考』小学館
佐藤均『カンナビノイドの科学 大麻の医療・福祉・産業への利用』*10築地書店
スラヴォイ・ジジェク『事件! 哲学とは何か』*11河出書房新社
上原善広『被差別のグルメ』新潮選書
ジョン・シェルビー・スポング『信じない人のためのイエス入門 宗教を超えて』*12新教出版社
『ワーキングメモリと日常 人生を切り拓く新しい知性』*13北大路書房
ジョン・G・ストウシンガー『なぜ国々は戦争をするのか 上下』*14国書刊行会
ミシェル・レリス『ゲームの規則1 抹消』*15平凡社
*1:中世フィレンツェを中心に、芸術に加えて経済や戦争、病気や占星術や女性など種々の角度から転換期の全体像に迫る名著、待望の復刊。
*2:死者およそ1400万。ドイツとソ連が敢行した史上最悪の大量殺戮。その知られざる全貌がいま初めて明らかに。全世界で圧倒的な讃辞を集めた大著、ついに刊行。
*3:技術は私たちの聞き方をいかに変えたのか─。オートマタ、聴診器、電話、レコード、ラジオから缶詰製作や死体防腐処理技術等までを含んで、音響再生(音響再生産)の技術・思想・イデオロギーを分析し、ヘッドフォンによるデジタル音源の聴取に代表される現代的聴取の体制の起源と系譜をたどり、音響技術史にとどまらず、メディア論、感性の歴史、近代性の歴史と哲学に新たな視点を拓いたジョナサン・スターンの代表作。「音とは、乱雑で政治的な人間の活動圏の所産である」。視覚の特権化を廃し、音の経験に歴史的・社会的・文化的な外的要素を導入することによって、包括的な音の歴史と哲学が描きだされています。本書は、フーコー的考古学、マクルーハン、キットラー、クレーリーの系譜に新たな記念碑を建て、近代の近代性を問いなおす、人文学の記念碑的著作です。図版資料掲載。
*4:金融、商業、ファッション、メディア、芸術、観光など広い範囲にわたり影響力を持つロンドン。この世界屈指の都市がどのように誕生し、発展し、現在に至ったかを500点以上の地図や図版とともに解説する決定版!
*5:人間も所詮動物であり、特別扱いする理由はない! 進化論や生物学の成果を大胆に採り入れ、歴史を精査し、ヒューマニズムの倫理を拒絶し、他の生物をも共同体に招き入れ、人間自身の家畜化である文明を批判し、権力装置である国家をも否定するところから生みだされる新しい政治哲学とはどのようなものか? 古代哲学から現代科学にまでに通じたイギリス超一流の知性の大胆な提言。
*6:『20世紀を語る音楽』によって国際的に知られるようになったアレックス・ロスは、1996年から雑誌『ニューヨーカー』の音楽評論家を務めており、本書は彼のいわば本業とも言える折々に雑誌に発表した評論のベスト選集である。タイトル『これを聴け』は、必聴盤の指南を意味するものではなく、時代もジャンルも越えたところにある音楽そのものへ読者の耳と知的好奇心を誘う。音楽聴きのための実用書ともいえる珠玉の評論集。
*7:どうやって読んだらいいのか!?レポート、論文、そして試験の答案を作成するために、まず必要となる「テキストを読む力」を身につける!大学生が直面する「レポート」や「論文」の執筆では、高校生までとは異なる「テキストを読む」レベルが求められる。「どうやって読んだらいいのか」、「感想文ではなぜ駄目なのか」、「何を論じたらいいのか分からない」という大学生がぶつかる悩みに、人文系の例題を使って答える一冊。
*8:道路に隠された歴史的な背景や文化、国道や高速道路、橋やトンネル、交通の最新システムまで!
*9:技術が我々に迫っている倫理的挑戦とは、適切な仕方で技術発展に同行することである。倫理を技術に対峙させることをやめて、我々は、技術との相互作用のなかで自分達の生を形成していくための語彙や実践を作り出さねばならない。倫理においては、人間と技術の双方が本質的な役割を果たしている。技術の使用者である人間の道徳から、人間と機械の相互作用の中にある道徳へ。フーコー、ラトゥール、スローターダイクなどを駆使して、ポスト現象学の立場から、技術倫理と科学技術社会論(STS)を刷新する新しい《技術哲学》の誕生。
*10:本書では、カンナビノイドを、植物学、薬理学、医科学、海外事例、法制度、教育、社会経済的な影響など、さまざまな観点から考察し、海外ではすでに医薬品やハーブ(薬草)として使用されているこの物質の、老人退行性疾患・難病・精神疾患治療への有効性を解説する。
*11:現代思想界の奇才が、「事件」をキーワードに、読者を思考の冒険に誘うスリリングな哲学入門。
*12:これまでの聖書の読み方はどこが間違っていたのか? 聖書学の知見に基づいた新たな読み直しから浮かび上がるイエスとは? そして神とは? 著名な元聖公会主教が、教会の内外にいるすべての人に贈るイエス入門。
*13:ワーキングメモリ――情報の意識的な処理――は,知性における最も重要なものの一つとしてますます認識されてきている。 本書では,一流の心理学者たちがワーキングメモリに関する最新の研究をレビューし,ワーキングメモリが人の発達や生涯においてどのような役割をしているかについて考察している。豊かなワーキングメモリがどのように成功(学術的に,そして専門知識の獲得に)と関係し,乏しいワーキングメモリが失敗(嗜癖行動や不適切な意思決定)と関係しているのかが明らかにされているのである。寄稿論文はまた,ワーキングメモリが私たちの認知的な進化においてどのような役割を果たしているか。そして日常生活の諸事,例えば何を食べ,どのくらい眠るかといったことがワーキングメモリの機能にどのように影響するかといったことを示している。最後に,ワーキングメモリトレーニングの利点に関するエビデンスについて探求している。
*14:第一次世界大戦から9.11を経て今世紀のイラク、アフガニスタンにおける戦争まで、指導者たちが戦争へと踏み出す「真実の瞬間」を、政治学のみならず、心理学、哲学などの方法論まで駆使して探った異色の戦争論
*15:完結まで36年を要したレリスの主著にして自伝文学の大作、20世紀の奇書。第1巻「抹消(ビフュール)」は幼年期を綴る。