名馬であれば馬のうち

読書、映画、ゲーム、その他。


読書、映画、その他。


2011年12月の新刊

1日

スティーヴン・ハンター『デッド・ゼロ 一撃必殺 上・下』扶桑社ミステリー
ナギーブ・マフフーズ 『張り出し窓の街 バイナル・カスライン』*1国書刊行会

2日

山本弘『トワイライト・テールズ』角川書店 
山田風太郎『人間臨終図巻(3)(4)〈新装版〉』 徳間文庫△新装文庫

6日

F・H・セイント 『透明人間の告白 上・下』*2河出文庫
ティーヴ・ハミルトン 『解錠師』*3ハヤカワ・ミステリ

7日

北山猛邦『猫柳十一弦の後悔 不可能犯罪定数』講談社
デイヴィッド・ベニオフ『卵をめぐる祖父の戦争』ハヤカワ文庫NV△文庫落ち
ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、欧羅巴で騎士団と遭う』ハヤカワ文庫FT
スコット・ウエスターフェルド 『リヴァイアサン クジラと蒸気機関*4ハヤカワ銀背
大森望『21世紀SF1000』ハヤカワ文庫JA
アダム・カバット『江戸の可愛らしい化物たち』祥伝社新書

8日

法月綸太郎『キングをさがせ』講談社
ジョン・ル・カレ 『ザ・ミッション・ソング』光文社
北條文緒 『猫の王国』みすず書房
リン・カーター 『魔道書ネクロノミコン外伝』*5学習研究社

10日

三雲岳斗『サイハテの聖衣』電撃文庫 
ジェイニー・ボライソー『夏の夜のわるい夢』創元推理文庫 
ロイス・マクマスター・ビジョルド『死者の短剣 旅路 上下』創元推理文庫 
クラーク・アシュトン・スミス『アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚』創元推理文庫 
森谷明子『望月のあと』東京創元社 

12日

エドワード・P・ジョーンズ 『地図になかった世界』白水社エクス・リブス

15日

上田早百合『菓子フェスの庭』ハルキ文庫△
泉和良『ジスカルド・デッドエンド』講談社 

16日

ティーヴンソン『マーカイム・壜の子鬼 他5篇』岩波文庫 
リー・ベルメホ/高木亮訳『バットマン:ノエル』小学館集英社プロダクション 
唐辺葉介『死体泥棒』講談社 

17日

マーガレット・アトウッド 『負債と報い 豊かさの影』*6岩波書店

19日

似鳥鶏『いわゆる天使の文化祭』創元推理文庫 
チャイナ・ミエヴィル 『都市と都市』ハヤカワ文庫SF
マーガレット・パウエル 『英国メイド マーガレットの回想』*7河出書房新社

20日

F・A・ハイエク『科学による反革命』春秋社 
サンティアーゴ ・パハーレス『キャンバス』ヴィレッジブックス 

21日

クラーク・アシュトン・スミス『アヴェロワーニュ妖魅浪漫譚』創元推理文庫 
エドワード・D・ホック『サイモン・アークの事件簿(3)創元推理文庫』 
ミネット・ウォルターズ『破壊者』創元推理文庫
倉知淳『壺中の天国 上下』創元推理文庫 
コナン・ドイルラッフルズ・ホーの奇蹟』創元推理文庫
山田風太郎風来忍法帖』角川文庫△
トム・スタンデージ 『ヴィクトリア朝時代のインターネット』*8NTT出版

22日

中山七里『贖罪の奏鳴曲』講談社 
古田新太/山本タカト魏志痴人伝』MF文庫ダ・ヴィンチ 
ジェニファー・リー・キャレル『骨とともに葬られ 上下』*9角川文庫
ジョージ・ソーンダース 『短くて恐ろしいフィルの時代』*10角川書店

23日

F・ポール・ウィルスン『始末屋ジャック 地獄のプレゼント 上下』扶桑社ミステリー 

25日

加賀野井秀一『猟奇博物館へようこそ 西洋近代知の暗部をめぐる旅』*11白水社
ジョン・マクガハン『ポルノグラファー』国書刊行会 

26日

ロイ・ヴィカーズ『フィデリティ・ダヴの大仕事』国書刊行会 

未定

ウンベルト・エーコ『完全言語の探求』平凡社
スタニスワフ・レム『短篇ベスト10』国書刊行会 
テオフィル・ゴーチエ『シャルル・ボードレール国書刊行会 
マリオ・バルガス=リョサ『悪い娘の悪戯』*12作品社
アーサー・C・クラークスティーヴン・バクスター『火星の挽歌 』早川書房 
キャスリン・シュルツ『まちがっている エラーの心理学、誤りのパラドクス』青土社 
テリー・イーグルトン『批評とは何か イーグルトン、すべてを語る』青土社
ジョン・アーヴィング『あの川のほとりで 上・下』*13新潮社
藤田和敏『〈甲賀忍者〉の実像』*14吉川弘文館
『「むだ」と「うがち」の江戸絵本 黄表紙名作選』*15笠間書院

*1:第1次世界大戦中、独立運動に揺れる英国保護下のエジプト。バイナル・カスライン通りに暮らす家族の日々を描く、アラブ文学の金字塔。アラブ圏唯一のノーベル文学賞作家マフフーズの代表作 「カイロ3部作」 新完訳版。一家3代にわたる壮大な大河小説。

*2:35歳の平凡な男性ニックは科学研究所の事故に巻き込まれ、透明人間になってしまう。その日からCIAに追われることに…。

*3:プロ犯罪者として非情な世界を生きる少年の光と影を描き、世界を感動させた傑作ミステリ。MWA賞CWAティール・ダガー受賞。

*4:両親暗殺の報を受け、深夜ひそかに機械歩兵で城を出たオーストリア大公の息子アレック。男装して憧れの英国空軍の入隊試験を受ける少女デリン。大戦前夜の二人の運命を描く世界的ベストセラー。ローカス賞、オーリアリス賞受賞。

*5:もうひとつの邪神召喚の書、出現。クトゥルー神話に登場する魔道書 『ネクロノミコン』 はやはり実在した? 完全版には未収録の異本2種に、アルハザードの謎めいた伝記、存在しないはずの注釈書を収録。

*6:文学者の立場から金融危機問題の本質をより深く根源的に考察する、タイムリーかつ洞察的な文明批評。

*7:15歳でキッチンメイドとなったマーガレットは、雇い主の仕打ちに涙し、ある時は楽しみながらコックに出世する。20世紀初の英国のメイドやコックの隠された生活を生き生きと綴った、類まれなる英国女性の一代記。表紙絵=森薫

*8:19世紀における電信の発明は、とてつもない距離を即時に越えるコミュニケーションを可能にした。それは、現代のインターネットに勝るとも劣らないインパクトを西洋社会にもたらした。知られざる歴史資料やエピソードをちりばめて、近代の幕開けに電信がもたらした社会変化を描きだす。

*9:ハムレット」を稽古中の舞台監督ケイトの元に三年前に決別した恩師でシェイクスピア学者のロズが訪れる。重要な発見をしたから、ケイトの助けを借りたいという。しかしその晩ロズは死体となって発見された……。

*10:その国は小さい。あまりに小さく、一度に一人しか住めないほどに……。あまりに小さい内ホーナー国とそれを取り囲む大国・外ホーナー国。国境侵犯を巡って次第にエスカレートする迫害が、いつしか国家の転覆へと繋がって……。抱腹絶倒のユーモアで壮大なテーマに挑む異形の問題作。

*11:解剖学ヴィーナス、デカルトの頭蓋骨、腐敗屍体像にカタコンベ、奇形標本……あやしくも美しい、いかがわしくも魅惑的な、あっと驚く異形のコレクション案内。

*12:50年代ペルー、60年代パリ、70年代ロンドン、80年代マドリッド、そして東京……。世界各地を舞台に、ひとりの“悪い娘”に捧げられた、40年に及ぶ濃密な愛の軌跡。ノーベル文学賞受賞作家が描き出す、あまりにも壮大な恋愛小説。

*13:少年が熊と間違えて殴り殺したのは、父の愛人だった。偶然と暴力に翻弄されつつ北米大陸を逃亡する、料理人とその息子。やがて小説家となった少年は、四十数年ののち、気づけば懐かしい川のほとりに辿りついていた。ハートフルで壮大な、待望の最新長篇

*14:何が 「甲賀忍者」 を生み出したのか。自らの家筋を守ろうとした甲賀古士の生きざまから、出版文化による忍者イメージの形成を解明。

*15:町人や下級武士に多く読まれた江戸時代のベストセラー文学、黄表紙。ふざけた笑いに満ちた江戸のナンセンス絵本文学 『金々先生栄花夢』 『辞闘戦新根』 『江戸生艶気樺焼』 『天下一面鏡梅鉢』 の5作品を収録。現代語訳と原文を見開きに配置(影印付)、頭注・解説も充実。