名馬であれば馬のうち

読書、映画、その他。


読書、映画、その他。


2012年3月の新刊

2日

エドガー・R・バローズ『新版 火星のプリンセス』創元SF文庫
大森望『NOVA(7)』河出文庫 

7日

△『トーベ・ヤンソン短篇集 黒と白』ちくま学芸文庫
町山智浩『底抜け合衆国アメリカが最もバカだった4年間』ちくま文庫  

8日

ベルナール・ウダン『殺人の歴史』*2創元社
町山智浩柳下毅一郎『ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判』*3文春文庫

9日

マーガレット・アトウッド/バート・ウィーヴァー編『カナダ英語短篇選集(上)』彩流社 
川村二郎『アレゴリーの織物』講談社文芸文庫 
似鳥鶏『午後からはワニ日和』文春文庫  
◎深木章子『更衣月家の一族』原書房 

10日

ピーター・トレメイン『サクソンの司教冠』*4創元推理文庫
アランナ・ナイト『修道院の第二の殺人』*5創元推理文庫

13日

トルストイ『コサック』*6光文社古典新訳文庫
チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『明日は遠すぎて』*7河出書房新社

16日

チェーザレパヴェーゼ『祭の夜』*8岩波文庫
長嶋有長嶋有漫画化計画』光文社 

17日

大倉崇裕『凍雨』徳間書店 
有栖川有栖『高原のフーダニット』徳間書店 

19日

水原秀策『キング・メーカー』双葉社 

21日

大森望日下三蔵ほか『原色の想像力(2)』創元SF文庫 

22日

ジョン・ディクスン・カー 『蝋人形館の殺人*9創元推理文庫
△ジョージェット・ヘイヤー『マシューズ家の毒』*10創元推理文庫
福井健太本格ミステリ鑑賞術』*11東京創元社
山田正紀 『ファイナル・オペラ』*12早川書房
パスカル・メルシエ 『リスボンへの夜行列車』*13早川書房
阿部公彦 『小説的思考のすすめ 夏目漱石から吉田修一まで』*14東京大学出版会

23日

マーガレット・アトウッド/バート・ウィーヴァー編『カナダ英語短篇選集(下)』彩流社
◯宮内悠介『盤上の夜』東京創元社 
ジュディ・バドニッツ『居心地の悪い部屋』*15角川書店
△風間賢二『ファミリー・ブラッド 家族にはつねにすでにモンスターが潜んでいる!』(仮)*16彩流社

26日

新人物往来社編『偽書がわかる』新人物往来社 

29日

マーガレット・アトウッド 『負債と報い 豊かさの影』*17岩波書店

未定

デニス・ルヘイン『運命の日 上・下』ハヤカワ・ミステリ文庫
伊藤計劃The Indifference Engineハヤカワ文庫JA
△エリス・パーカー・バトラー『通信教育探偵ファイロ・ガッブ』*18国書刊行会
鮎川哲也『この謎が解けるか? 鮎川哲也からの挑戦状2』*19出版芸術社
エルヴェ・ド・サン=ドニ『夢の操縦法』国書刊行会  
神林長平『いま集合的無意識を、』ハヤカワ文庫JA
クライブ・カッスラー『ザ・チェイス 上・下』扶桑社ミステリー 


 
 
 

*1:あらためて、いま外骨! 明治から昭和を通じて活躍した過激な反権力のジャーナリスト、外骨。120以上の雑誌書籍を発行、罰金発禁29回に及ぶ怪物ぶり。最も信頼できる評伝が待望の新装新版。

*2:〈「知の再発見」双書〉 人間の内奥に潜む 「悪意」、なかでも殺人事件における加害者と被害者、周囲の反応などを詳説。近現代の殺人事件を紹介しながら、法廷での争い、印刷技術の発達に伴う情報伝達手段の推移と新聞三面記事の起こり、犯罪学の始まり、文学や映画と殺人の関係についても幅広く論じる。

*3:町山智浩柳下毅一郎による映画活字漫談。面白い映画どころかつまらない映画まで見たくなる、爆笑の掛け合いで91本を紹介。

*4:教皇のお膝元ローマでアイルランドとサクソンの争いが再燃しかねない事件が発生。フィデルマとエイダルフが再び調査にあたることになった。修道女フィデルマ、長編第二作。

*5:第二の殺人の犯人は本当に存在するのか? ヴィクトリア朝エジンバラを舞台に警部補&医師見習いが繰り広げる犯人捜し。英国読書界で名高い著者が贈る、傑作歴史ミステリ。

*6:コーカサスの大地に美貌のコサック娘とモスクワの青年貴族の恋が展開する。娘の婚約者のコサック兵との三角関係からチェチェン兵との凄絶な戦闘まで、従来のイメージを一新するトルストイの青春小説。乗松亨平訳。

*7:ナイジェリアのストーリーテリングの名手が放つ、切なくも愛おしい9つの物語。最年少でオレンジ賞を受賞し、一躍世界に注目された実力派の、O・ヘンリー賞受賞作を含む最新短編集。

*8:裏切りと復讐、自殺と自由、暴力、弾圧――均斉のとれた構造のうちに複雑な内容を秘めたパヴェーゼ文学の原質をなす 《詩・物語》 全10篇。当時エイナウディ社で働いていたカルヴィーノが遺稿から編み上げた生前未発表の短篇集。

*9:パリの蝋人形館に消えた令嬢、そして発見された死体。娘はなぜ殺されたのか? 瀟洒な装いにメフィストフェレスの冷徹さと知性を隠すバンコランの名推理。

*10:嫌われ者の家長が突然死を遂げた。高血圧なのに油っこいカモ料理を食べたせいだとその姉は主張するが……。巨匠セイヤーズが認めた実力派が、練りに練った傑作本格ミステリ

*11:どのような視点をもてば、本格ミステリをもっと楽しめるのか? 知らなければ絶対損をする様々な鑑賞のノウハウを、豊富な実例を交えて余すところなく紹介する力作評論集

*12:昭和20年、終戦前夜。八王子長良神社の神事を司る明比家に秘能 『長柄橋』 の上演を控えて一族が集結する。過去と現在を繋ぐ世界でもっとも美しい死体の悪夢に〈検閲図書館〉黙忌一郎が挑む。

*13:初老の古典教授は、奇妙なポルトガル人女性との邂逅をきっかけにリスボンへの夜行列車にとび乗る。長い旅のすえ、彼はかつての堅苦しい人生を捨て去る。ドイツでミリオンセラーの哲学小説。

*14:大江健三郎の文章はなぜ 「頭に入りにくい」 のか? 太宰治はなぜ 「丁寧」 な言葉で語るのか? 11人の小説家の言葉に注目し、その独特な作用に反応することで、小説という形式に独特な頭の働き方を鍛える。小説が読めない人のために、目のつけどころを伝える日本小説入門。

*15:岸本佐知子編訳。不条理な暴力の影に見え隠れする計り知れない大きな感情、強迫神経症的な緊迫感、馬鹿すれすれの奇想などなど。編者のダークサイドのアンテナが強烈に反応した異形の作品だけを選りすぐったとっておきの短編集。

*16:「頽廃」 「頽唐」 「爛熟」 と自動的に訳されている 《デカダンス》 は 「内部(からの)崩壊」 を意味する。「家族の崩壊」→「共同体の崩壊」→「国(家)の崩壊」 へと至る道がそれだ。大国アメリカがたどった道を、まさにいま日本も20年遅れでたどっている。幻想文学研究家・翻訳家の風間賢二が、カルトな 「文学」 と 「映画」 を素材として家族内部にすでに潜在する恐るべき 「怪物/モンスター」 を白日のもとに曝す。

*17:負債は古来、宗教や文学の重大テーマであり、人間社会のあり方そのものに深く関わる問題である。サブプライム・ローン問題を発端にリーマンショックという形で顕在化し、今やきわめて現代的トピックとなった 「負債」 の問題をめぐり、作家アトウッドが皮肉とユーモアを交えつつ巨視的に論じた文明批評。

*18:ホームズにあこがれ、〈日の出探偵事務所〉 の探偵養成通信教育講座を受けて、立派な迷探偵になった、本業・壁紙張り職人ファイロ・ガッブ君のちょっとまぬけで愛すべき活躍を描いた短篇集。

*19:NHKの謎解きドラマ 《私だけが知っている》 の鮎川哲也のシナリオを活字化。芦辺拓山前譲編。