名馬であれば馬のうち

読書、映画、その他。


読書、映画、その他。


2016年1月の新刊

あけおめ。江戸川乱歩関連の本とチェーホフ関連の本が多いですね今月は。



[藤原編集室]
ロバート・エイクマン 『奥の部屋』ちくま文庫
G・K・チェスタトン 『ブラウン神父の知恵』ちくま文庫
山田風太郎『昭和前期の青春』
ジャック・リッチー『ジャック・リッチーのびっくりパレード』ハヤカワポケミス
『新冒険・スパイ小説ハンドブック』ハヤカワ文庫ミステリ
ハンス=オットー・マイスナー 『アラスカ戦線 新版』ハヤカワ文庫NV
アレクサンダー・ゴットリープ・バウムガルテン 『美学』講談社学術文庫
久生十蘭 『墓地展望亭・ハムレット 他六篇』岩波文庫
インゲボルク・バッハマン 『三十歳』*1岩波文庫
パーシヴァル・ワイルド 『ミステリ・ウィークエンド』原書房
ウィリアム・ウィルフォード 『道化と笏杖』*2白水社
カート・ヴォネガット 『これで駄目なら 若い君たちへ――卒業式講演集』*3飛鳥新社
ジュリアン・バーンズ 『アーサーとジョージ』中央公論新社
ミック・ヘロン 『死んだライオン』*4ハヤカワ文庫NV
『Comic M 早川書房創立70周年記念コミックアンソロジー 〔ミステリ篇〕』早川書房
『Comic S 早川書房創立70周年記念コミックアンソロジー 〔SF篇〕』早川書房
カレル・チャペック 『ある作曲家の生涯』青土社
☆カレン・ラッセル 『レモン畑の吸血鬼』河出書房新社
サラ・ウォーターズ 『黄昏の彼女たち 上・下』東京創元社
ダニエル・アラルコン 『夜、僕らは輪になって歩く』新潮クレスト・ブックス



[版元ドットコム]

小説

スティーヴン・キング『悪霊の島』文春文庫
深沢七郎『人間滅亡的人生案内』河出文庫
ミシェル・ウエルベックある島の可能性河出文庫
『あしたは戦争 日本SF作家クラブちくま文庫
北山猛邦『人魚姫』徳間文庫
『味覚小説名作集』光文社文庫
皆川博子『海賊女王』光文社文庫
黒史郎怪人二十面相*5光文社文庫
『「内向の世代」初期作品アンソロジー講談社文芸文庫
池澤夏樹編『日本文学全集 竹取物語伊勢物語堤中納言物語/土左日記/更級日記*6河出書房新社
殊能将之『子どもの王様』講談社文庫
北村薫『野球の国のアリス』講談社文庫
島田荘司『改訂完全版*7 斜め屋敷の犯罪』講談社文庫
東山彰良『ありきたりの痛み』文藝春秋
ヘレン・ギルトロウ『謀略監獄』文藝春秋
トルストイ『ポケットマスターピース4 トルストイ集英社文庫
DHロレンス研究会『ロレンスの短編を読む』松柏社
ケイト・グレンヴィル『オーストラリア現代文学傑作選 闇の河』現代企画室
趙本夫『涸れた轍』*8朝日出版社
織田作之助五代友厚河出文庫
佐藤亜紀『吸血鬼』講談社
トム・ヒレンブラント『ドローンランド』*9河出書房新社
宮内悠介『アメリカ最後の実験』新潮社
青崎有吾『図書館の殺人』東京創元社

動物

高槻成紀『タヌキ学入門』誠文堂新光社
ノア・ストリッカー『鳥の不思議な生活』築地書館
ブライアン・フェイガン『人類と家畜の世界史』河出書房新社
『ダニのはなし 人間との関わり』朝倉書店
公益社団法人日本動物園水族館協会『滅びゆく動物図鑑 絶滅から救え! 日本の動物園&水族館 1&2』河出書房新社

ジェネラル・サイエンス

カツヤ・Y・クリアキン『よくわかる宇宙のしくみ ビッグバン宇宙論の矛盾? そして混迷する現代宇宙論――。はたして宇宙の始まりと終わりは?』学研プラス
ピーター・ウォード、ジョセフ・カーシュヴィンク『生物はなぜ誕生したのか 生命の起源と進化の最新科学』河出書房新社
水谷広『気候を人工的に操作する 地球温暖化に挑むジオエンジニアリング』化学同人
『触楽入門 はじめて世界に触れるときのように』朝日出版社
ベス・シャピロ『マンモスのつくりかた 絶滅生物がクローンでよみがえる』*10筑摩書房
マレー・シャナハン『シンギュラリティ 人工知能から超知能へ』*11NTT出版

ノンフィク

キャサリン・ブートン『人生の途上で聴力を失うということ 心のマネジメントから補聴器、人工内耳、最新医療まで』明石書店
丸山昇『クラッシュ』*12第三書館
ウラジーミル・タラーソフ『トリオ』*13法政大学出版局
宇田川岳夫J・A・シーザーの世界[完全版] “天井桟敷”から“ウテナ”まで、世界が認めた音楽家の軌跡』DUBOOKS
ラヴィス・マクデード『古書泥棒という職業の男たち 20世紀最大の稀覯本盗難事件』原書房

新書

伊藤邦武『プラグマティズム入門』ちくま新書
坂爪真吾『性風俗のいびつな現場』ちくま新書
本川達雄『人間にとって寿命とはなにか』角川新書
上岡伸雄『テロと文学 9.11後のアメリカと世界』集英社新書
E.トゥーゲントハット、A.M.ビクーニャ『ぼくたちの倫理学教室』平凡社新書
宇野維正『1998年の宇多田ヒカル新潮新書
島崎敢『心配学 「本当の確率」となぜずれる?』光文社新書
前田亮一『今を生き抜くための70年代オカルト』光文社新書
乃至政彦『戦国の陣形』講談社現代新書

宗教

美濃部信『13歳にもわかるキリスト教新教出版社
松前健『日本の神々』講談社学術文庫
松前健『神々の系譜』吉川弘文館
イブン・ジュバイル『メッカ巡礼記1』東洋文庫
松山洋平『イスラーム神学』作品社

映画

白石晃士『フェイクドキュメンタリーの教科書 リアリティのある“嘘”を描く映画表現 その歴史と撮影テクニック』誠文堂新光社
小林信彦『映画の話が多くなって 本音を申せば9』文春文庫
ギレルモ・デル・トロクリムゾン・ピーク アート・オブ・ダークネス』DUブックス
想田和弘『観察する男』ミシマ社
佐々木敦ゴダール原論』新潮社

歴史

参謀本部『大阪の役 日本の戦史』*16徳間文庫カレッジ
藤澤房俊『ムッソリーニの子どもたち 近現代イタリアの少国民形成』ミネルヴァ書房
出口治明『「全世界史」講義 教養に効く!人類5000年史』新潮社
ジャン=クリストフ・ブリザール、クロード・ケテル『独裁者の子どもたち スターリン毛沢東からムバーラクまで』原書房
『戦闘技術の歴史5 東洋編』創元社
ジョージ・ブルヌティアン『アルメニア人の歴史』藤原書店
カレン・アームストロング『ムハンマド──世界を変えた預言者の生涯』国書刊行会
小川恭一『江戸の旗本事典』角川ソフィア文庫

文学

大平栄子『インド英語文学研究 「印パ分離独立文学」と女性』*17彩流社
鶴見俊輔埴谷雄高講談社文芸文庫
リン・パイケット『時代のなかの作家たち7 ウィルキー・コリンズ彩流社
檀一雄『太宰と安吾角川ソフィア文庫
郡伸哉チェーホフ短篇小説講義 (仮)』彩流社
千葉俊二谷崎潤一郎 私はきつと、えらい芸術を作つてみせる』平凡社
沼野充義チェーホフ 七分の絶望と三分の希望』講談社
ドストエフスキー 新たなる伝説(仮)』河出書房新社
藤井貞和『日本文学源流史』青土社

文化史

矢野憲一『魚の文化史』講談社学術文庫
アンドルー・スミス『「食」の図書館 砂糖の歴史』原書房
ティーブ・パーカー『医療の歴史』創元社
泡坂妻夫『家紋の話』角川ソフィア文庫
デトレフ・リュスター『外科医 名声と忘却のあわいに揺れる職業』法政大学出版局
ウィリアム・ウェーバー『音楽テイストの大転換 ハイドンからブラームスまでの演奏会プログラム』*18法政大学出版局
リード・ミューテンビュラー『バーボンの歴史』原書房

辞典辞書図鑑資料

池修『有職の文様』光村推古書院
荻野恭子『ロシアのスープ』WAVE出版
Jハウス、Mマコーマック『ダンステクニックとケガ 改訂版 その予防と治療』*19大修館書店
朧谷寿『平安王朝の葬送 死・入棺・埋骨』*20思文閣出版
マーティン・J・ドアティ『世界の無人航空機図鑑』原書房
『縮刷版 現代精神医学事典』弘文堂
『日本議会政治史事典』日外アソシエーツ
『現代外国人名録2016』日外アソシエーツ
『魚介類別名辞典』日外アソシエーツ
『図書館員のための解題づくりと書誌入門』日外アソシエーツ
『西洋美術作品レファレンス事典 個人美術全集・絵画篇?(20世紀以降)』日外アソシエーツ
ヒサクニヒコ『乗りもの歴史図鑑 人類の歴史を作った船の本』子どもの未来社
農文協『イチゴ大事典』農山漁村文化協会
リー・ネヴィル『図説 現代の特殊部隊百科』原書房

暴力

酒井隆史『暴力の哲学』河出文庫
市川和彦、木村淳也『施設内暴力 利用者からの暴力への理解と対応』*21誠信書房

その他

ガストン・バシュラール『叢書・ウニベルシタス 空と夢 〈新装版〉 運動の想像力にかんする試論』*22法政大学出版局
ガストン・バシュラール『ウニベルシタス 水と夢〈新装版〉』法政大学出版局
川北稔『世界システム論講義』ちくま学芸文庫
ハーバート・A・サイモン『意思決定と合理性』ちくま学芸文庫
『グローバル・ベーシック・インカム入門』明石書店
『日本登山大系[普及版]1~10』*23白水社
有松唯『帝国の基層 西アジア領域国家形成過程の人類集団』東北大学出版
アリストテレス『ニコマコス倫理学光文社古典新訳文庫
諸富詳彦『知の教科書 フランクル講談社選書メチエ
島健『演出家の誕生 演劇の近代とその変遷』彩流社
ジェス・ベーリング『性倒錯者 だれもが秘める愛の逸脱』*24化学同人
大津真作『異端思想の500年 グローバル思考への挑戦』*25京都大学学術出版会
川上高司・編『「新しい戦争」とは何か 方法と戦略』ミネルヴァ書房
クリステヴァ『恐怖の権力〈新装版〉』法政大学出版局
ニコラス・フィリップソン『デイヴィッド・ヒューム河出書房新社
ウィリアム・デレズウィッツ『優秀なる羊たち 米国エリート教育の失敗に学ぶ』*26三省堂

*1:「わたしはまだ存在すらしていない。わたしは自分が誰なのか決定したい」 ――戦後オーストリアを代表する詩人・作家バッハマン。「三十歳」 という主題を契機に論理と抒情が境界線上で切り結び、融け合う7つの短編。

*2:高山宏セレクション

*3:円城塔・訳

*4:満員のバスのなかでひっそりと死んだ老人は、元スパイだった。誰も注目しない死に目を留めたのは、〈泥沼の家〉 のリーダー、ジャクソン・ラムだけだったが……閑職に追いやられた情報部員たちが再び最前線で痛快な大活躍。好評 『窓際のスパイ』 に続く第2弾。CWAゴールドダガー受賞作。

*5:乱歩本歌取り

*6:森見、川上、中島、堀江、江國

*7:何言ってんだこいつ

*8:近代中国の村や町の片すみに生きる庶民の群像を描いたアンソロジー

*9:ドローンですべてがデータ化される未来社会。サイバー空間を駆使し、欧州議会議員殺害の謎を追う、ドローン国家版『1984』。

*10:絶滅したマンモスのDNAからクローンを作り、野生に放つ──それは本当に可能か? 復活させて危険はないのか? 第一線の科学者が現実味と展望を熱く語る。

*11:イギリスの人工知能(AI)研究の第一人者によるAI入門書。

*12:○半世紀近い友情を育んだ二人の社長の間に一体、何があったのか?○京都の著名企業のトップ同士が、長年の友情あふれる並走後のファイナル・ラップで、いきなり衝撃的クラッシュ!

*13:「GTChトリオ」として今日の新しいジャズを創り出した生ける伝説のドラマーの《自伝》。本書は71年のトリオ結成からソ連解体直前のトリオ解散までを辿る。「自由な」ジャズを切り口に、ジャズが切り開いてきた自由と独創のための不屈の闘争の姿が現れる。写真図版多数。ディスコグラフィー付き。本邦訳版は日本のジャズ評論家の副島輝人氏に捧げられている。

*14:寺院の神像、女霊媒師、路傍の乞食。現代と過去のあいだで、身体性と〈土地の記憶〉が響きあう。世界を旅し、近代の底に眠る聖なる存在を掘りおこす紀行エッセイ

*15:アメリカのモダニズムを代表する詩人が1925年に刊行した、歴史エッセイの名著。コロンブス、コルテス、デ・ソト、シャンプラン、ラル、ワシントン、フランクリン、ポー、リンカン――大航海と征服時代から独立革命南北戦争まで、アメリカ大陸400年の歴史を形作ってきた代表的アメリカ人(探検家、入植者、宣教師、軍人、政治家、詩人など)を取り上げ、今に生きる伝統を再構築する、新世界の叙事詩。本邦初訳。

*16:老獪家康の深謀術策のまえに、秀頼周辺の重臣たちは赤子同然であった。太閤恩顧の大名は時代の趨勢に傍観を決め込み、大坂城中には各地寄せ集めの浪人の群れと淀殿の狭量の矜持のみがはびこっていたのである。方広寺鐘銘を発端に、大坂城総濠埋め立てで、すでに戦役の勝敗の帰趨は決していたといえる。かつて、帝国陸軍参謀本部が総力を挙げて編纂した日本の戦史シリーズ中の白眉!

*17:サルマン・ラシュディ、アミターヴ・ゴーシュ、アニタ・デサイ、キラン・デサイアルンダティ・ロイ──「世界文学」を構成する重要なテクストを創出し続けている「インド英語文学」。毎年、インドで調査研究を行ない、インドの研究者・作家たちとの広いネットワークを築いている著者が、「インド英語文学」をめぐるさまざまな状況を踏まえ、「インド英語文学」とは何か、誕生の背景、研究の歴史を論述。

*18:何が、そして、誰が、「クラシック」となったのか。18世紀後半から19世紀終わりにかけて、ウィーン・ライプツィヒ・ロンドン・パリという音楽都市で、人びとの音楽テイストが分化していく過程を、当時の「演奏会プログラム」を分析して実証的にたどり、演奏会における各種の慣習の変化から、音楽そのもののあり方が転換していく一大パノラマを示す。当時のプログラムなど図版多数。

*19:ケガの原因となる身体構造やテクニックの誤りを指摘し、治療法やテクニックの修正方法などを詳述。すべてのバレエ関係者必読の書。

*20:◎土葬から火葬への変遷が一覧できる表を付載。

*21:援助者から利用者への暴力はニュースにも取り上げられるなど、大きな社会問題になっている。しかし、利用者による援助者への暴力については、施設職員経験者には「常識」であるが、世間一般には知られていない。福祉領域の職員が早期離職する要因のひとつとして、この問題がある。本書は、障害児者施設、児童養護施設児童自立支援施設、高齢者施設の職員へインタビューを行い、施設の種別・領域を横断して、暴力の現状と職員の対応について調査した結果をまとめ、考察したものである。そのうえで、それぞれの領域で使われているスキルを結集し、利用者が暴力を振るわなくて済む援助者の対応法を開示する

*22:ニーチェシェリー、バルザック、ポー、ボードレールベルグソンリルケら詩人・作家・思想家の、空・大気と飛行の夢、鳥と翼、上昇と墜落、星雲・雲、嵐と風といった、めくるめく詩的イメージと運動の哲学を追って、夢想の法則とその意味を明らかにした特異な想像力論。

*23:クライマーの間で長く語り継がれてきた、定評あるバリエーションルート・ガイドがお求めやすい価格になって全巻復刊!

*24:エッフェル塔と恋に落ちた対物性愛の女性,イケメンのくしゃみに欲情する男性,ポルノ映画に出演する恋人同士の双子の兄弟……口にするのも憚られる性的逸脱の数々に,生物学・心理学の知見を元にして,自らゲイでもある著者が,ユーモアを交えつつタブーなく切り込む.読み進めながら思うだろう,実はみな心当たりがあることを.隠された最大の関心事,われわれの性愛が赤裸々に語られる

*25:マキアヴェッリスピノザディドロなど、西欧近代には「永遠の人間観」にもとづいて既存の正統思想を批判し、時代を超える思考のグローバル化を試みたために、「異端」として排除されてきた思想家は少なくない。本書は西欧近代が誕生して以来500年のあいだに現れたオッカムからランゲに至る哲学、政治、経済、社会思想を環境に対する人間精神の果敢な挑戦としてとりあげ、現代に生きる発想の転換を迫る。

*26:一様に賢く、才能に溢れた米国エリート学生たち。だが実は同時に、小心で不安に怯えた「優秀なる羊たち」だった。現状を様々な観点から分析。大学教育のあるべき姿を問い、若者たちを真の学びへと誘う。