名馬であれば馬のうち

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ディズニーのトリビュート・アルバム

・たぶんもう五年? 三年? くらい出てなかったディズニー・アレンジ・コンピレーション・シリーズの『ディズニー ロックス』の第三弾らしき『ROCK IN DISNEY』が今年唐突にリリースされていたようで、tricot の「新しい朝(belle)」のアレンジがすばらしい、いいなあ、と思ったりする。
 でもよくよく調べてみるとこれは『ディズニー ロックス』の新作じゃないっぽい。

 ディズニーのポップ&ロックアレンジ版コンピレーション・アルバムはもとを辿れば、本国の『Wow!』シリーズにあって、その流れを受けて日本でもユーロビートやらV-Rockやらジャズやらボッサ*1やらのトリビュート・アルバムを乱発していた。
 で、日本人ロックミュージシャンたちのディズニートリビュートはもともと『ロックス』以前に、2002年に avex から出された『DIVE INTO DISNEY』と、その続編『MOSH PIT ON DISNEY』があるわけだけれど、この二枚の参加アーティストがそこそこ豪華で、BEAT CRUSADERS、ACID MAN、the band apart、MONTEROZA 4950*2、今はなき DOPING PANDA と、日本のインディーズをそこまで聴かない僕でも知ってるような名前が並んでいた。
 
 
 この衣鉢を継いだのがヴィレヴァンで09年から限定発売された『ディズニー ロックス』で、これも大橋トリオやら曽我部恵一やら[Champagne]やら Rufus やら今は亡き the telephons やらをロッキンでノンなバンドを採用していたのだけれど、やはり二枚目で打ち止めになった。
 と思ったら知らん間に去年、ガールズバンドやアイドルグループを集めて『Disney Rocks!!! Girls Power!』なるアルバムを出していたようで、それに収録されていた赤い公園やら tricot やらでんぱ組.incやらと『ディズニー ロックス』の1&2から厳選した曲をかきあつめて出来た傑作選的なアルバムが『ROCK IN DISNEY』だったらしい。
 しかし、それだけではmongol800や真空ホロウの『リロ・アンド・スティッチ』アレンジ曲の説明がつかないなあ、と思っていたら、更に別に『ロック・スティッチ』という『リロ・アンド・スティッチ』オンリーのロック・トリビュート版(誰が喜ぶんだそんなもの)も出ていた。


 げにおそろしきはディズニー・アレンジ・トリビュートの世界、ということですね。ちなみに一番好きな和製ディズニー・トリビュート・ソングは原田知世の「チム・チム・チェリー」と ACID MAN の「Color of the wind」です。

*1:だからディズニーのボッサアレンジはジブリのそれとは少し文脈が違う

*2:クラムボンのミト、ハスキング・ビーのレオナ、元ナンバガ中尾憲太郎企画ユニット