名馬であれば馬のうち

読書、映画、ゲーム、その他。


読書、映画、その他。


2011年6月の新刊

10日

デイヴィッド・ムーディ 『憎鬼』*1RHブックス・プラス
ユッシ・アドラー・オルセ『特捜部Q 檻の中の女』ハヤカワ・ポケット・ミステリ 

11日

フェルディナント・フォン・シーラッハ/酒寄進一訳 『犯罪』*2東京創元社 
レイモンド・ウィリアムズ 『完訳 キーワード辞典』*3平凡社ライブラリー

17日

大樹連司『ほうかごのゾンビーズガガガ文庫 
津原泰水『11 eleven』河出書房新社 

18日

ロザリー・L・コリー『パラドクシア・エピデミカ ルネサンスにおけるパラドックスの伝統』*4白水社

19日

リンゼイ・ポーター『暗殺の歴史』創元社

21日

都筑道夫『宇宙大密室』創元SF文庫
ヘレン・マクロイ 『暗い鏡の中に』*5創元推理文庫

23日

コグリン&デイヴィス『不屈の弾道』*6ハヤカワ文庫NV

22日

シルヴィア・ビーチ/中山末喜訳『シェイクスピア・アンド・カンパニイ書店』河出書房新社

25日

ゲイル・キャリガー『アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う』ハヤカワ文庫FT 
マルコス・アギニス 『逆さの十字架』*7作品社

30日

フィリペ・アルファウ『ロコス亭 奇人たちの情景』創元ライブラリ
ピエール・バイヤール/平岡敦訳『シャーロック・ホームズの誤謬 『バスカヴィル家の犬』再考』東京創元社
イサボー・S・ウィルス『二番目のフローラ 一万一千の部屋を持つ屋敷と魔法の執事 上下』東京創元社 

未定

佐藤文隆量子力学は世界を記述できるのか』青土社 
木原善彦『ピンチョンの『逆光』を読む 空間と時間、光と闇』世界思想社 
ショーン・タン『レッドツリー』今人舎
羽志主水、星田三平、水上呂理、米田三星『戦前探偵小説四人集』論創社 
ミゲル・シフーコ 『イルストラード』*8白水社
パトリス・ジェリネ『美食の歴史2000年』原書房 

*1:普通の人々が突然凶暴化する事件が頻発、メディアによって 〈憎鬼〉 と命名される。襲撃を恐れた多くの市民は自宅に閉じ籠り、街では軍隊による 〈憎鬼〉 狩りが行なわれ、ゴーストタウンと化した街にも光明が見えはじめたが……。

*2:弁護士の著者が現実の事件に材を得て、異様な罪を犯した人間たちの哀しさ、愛おしさを鮮やかに描く連作短篇集。文学賞三冠、45万部突破の欧米読書界を驚嘆せしめた傑作。

*3:現代屈指の批評家が文化と社会の鍵言葉131を選び、ABC順に配列、語源から近現代における意味の変化、歴史的文脈を丹念に博捜。

*4:西欧におけるパラドックスの伝統が特に顕著に現れた後期ルネサンスには、ラブレーシェイクスピアジョン・ダンモンテーニュら、文学・哲学史上の巨人たちが、さまざまなタイプのパラドックス作品を発表、「パラドクシア・エピデミカ (パラドックス流行病)」 が時代を席捲した。ギリシア・ローマの古典から中世の否定神学を経て、ルネサンスの各知的ジャンル (科学・文芸・思想・美術) までを通観し、あらゆるパラドックスのタイプを分析した画期的名著

*5:平凡な女性教師の解雇に秘められた驚愕の事情とは? 精神科医ウィリング博士は、幻のように美しく不可解な謎が生んだ事件と対峙する。マクロイの最高傑作、新訳版で登場。

*6:冒険小説のニューヒーロー、超一流のスナイパー、カイル・スワンソン登場!元アメリ海兵隊スナイパーが放つ、臨場感溢れる冒険アクション小説

*7:「忌まわしい偽善の律法学者! このマムシのすえどもめ!!」 アルゼンチン独裁政権下で警察権力の暴虐と教会の硬直化を激しく批判して発禁処分を受けるも、スペインでプラネータ賞を受賞。欧州・南米を震撼させた、アルゼンチン現代文学の巨人のデビュー作。

*8:巨匠作家が死体で発見され、未完の小説が消えた!? 助手ミゲルは真相を求めてフィリピンに赴くが、捜査は難航する。注目の新人による、多数の声をちりばめた迷宮的な長篇。